今月の特集曲

基本をチェック!
@「融」(とおる)って誰?
源融さんです。嵯峨天皇の皇子ですが、源姓を賜って臣籍に下りました。
左大臣にまで昇進して、寛平7年(895年)に74歳で亡くなりました。
六条河原に邸宅をかまえたので、河原左大臣と呼ばれたりします。
…って??? なんとなく誰かに似てませんか?
そうなんです、「源氏物語」の主人公の光源氏のモデルの一人と言われています。

A「六条河原の院」って何?
源融の邸宅の跡です。
陸奥の塩釜(宮城県の松島湾の西南部)の海辺の風景を都でも眺めたい!
ということでやってしました。造園しちゃいました。
謡曲によると、大阪湾で塩水を汲み運んできて、
この院で塩を焼くというイベントをしていたようです。Is it really?

B「早舞」
もうすでにお分かりのとおり、この曲には、これといって事件はありません。
月の光と海の香りを感じる、優美で閑雅な世界を表現した作品なのです。
謡の詩句の華麗さは勿論、優雅を凝縮した舞の部分は最高の見せ場です。
この曲で舞われるのは「早舞」で、「中之舞」と「神舞」の間の速さ。
太鼓入りでノリがよく、笛も盤式といって音が高くなります。
特別な演出(小書)が沢山あり、今日はどの小書で演じられるのかな?
と楽しみな曲でもあります。


(文責:りり)

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