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読者の投稿欄 〜白髪カップルの素敵なデート in謡曲『高砂』〜 神主 友成 (肥後国阿蘇郡宮地町在住) 初春、上洛の途中、高砂の浦(現兵庫県高砂市)に立ち寄った際、お年を召した素敵なご夫妻にお会いした。お二人は、竹杷(熊手)・杉箒を手に、ほのぼのと仲良く松の清掃ボランティアに励まれていた。 私が、相生の松(高砂・住吉の松)についてお尋ねしたところ、その松についての由来や故事等詳しく教えて下さった。それぞれお二人が話される内容は、高い知識と深い教養に基づくもので、感嘆すべきものであった。 それから、「私どもがその松の精です」と謎めいたこともおっしゃった。お二人は通常、高砂と住吉とに別居されているとのことでした。尉さんは、ご自分の居所である住吉での再会を私と約束されました。 お二人は、海人の小舟でのクルージングへと出航された。 その後、私も高砂の浦人と話をした後、住吉へと出航した。 住吉に私が到着すると、約束通り、尉さん=住吉の松の精=住吉明神が迎えて下さって、神舞を舞ってくださり、御代萬歳・天下泰平を祝われたのでした。 お二人とも、お年を召されても社会へ積極的に参加され、活動的でスケールが大きくて、何よりも若々しかった。 品位と威厳をそなえながらも、何ともほのぼのとした仲の良いご夫妻でした。 白髪カップルの素敵なデートでした。 (文責:めぐ) |