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むかしむかし |
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Q:「むかし」っていつ? A:1185(文治元)年9月 |
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『吾妻鏡』(以後(吾))、『義経記』(以後(義)) 10月17日 | ||
『平家物語』(以後(平)) 9月30日 | ||
あるところに |
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Q:「あるところ」ってどこ? A:六条堀川邸(現在の京都市下京区醒ヶ井通揚梅(西本願寺北東)) |
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(吾)六条室町亭 (義)六条堀川邸 |
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若武者がおりました。 |
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Q:「若武者」って誰? A:源義経。 九郎判官義経とも。 |
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お兄ちゃんに睨まれていた若武者は、仲のいいお友達と地味に暮らしておりました。 |
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Q:「お兄ちゃん」や「お友達」の名前は? A:お兄ちゃんは源頼朝。お友達は、武蔵坊弁慶、静御前、熊井太郎 |
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(義)他に江田源三、片岡経春、佐藤忠信、伊勢義盛、鷲尾義久 (平)他に駿河次郎 |
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そんなある日、この街に強いお坊様達がやって来ました。 |
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Q:「お坊様」って誰? A:土佐坊正尊 |
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(吾)土佐房昌俊 (義)土佐坊正尊 (平)土佐坊正俊 |
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お坊様達は、若武者のお兄ちゃんに命じられて、若武者の命を狙っていたのです。 |
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Q:お兄ちゃんは、なんでそんなことを命じたの? A:若武者が、お兄ちゃんの機嫌を損ねるようなことをしたので。 |
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(吾)前々から色々疑っていたから (義)梶原景時が頼朝に告げ口したから (平)義経の方が頼朝より後白河法皇に人気があったから。 |
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でも…、若武者達もそれに気付き、お友達の弁慶君に、そのお坊様を呼びにやらせました。 |
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Q:どこに? A:(義)六条坊門油小路(現在の京都市下京区柿本町(本圀寺付近)) |
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若武者は色々と尋ねてみましたが、お坊様は「熊野にお参りに行くんです。」と言い張り、お約束文まで書いて、読み上げました。 |
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Q:「お約束文」って? A:起請文のこと。 |
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『敬って申す起請文の事。上は梵天帝釈。四大天王閻魔法王五道の冥官泰山府君。下界の地には。伊勢天照大神を始め奉り伊豆箱根。富士浅間。熊野三所金嶺山。王城の鎮守稲荷祇園賀茂貴船。八幡三所。松の尾平野。総じて日本国の大小の神祇冥道講じ驚かし奉る。殊には氏の神。全く正尊討手に罷り上る事なし。 この事偽これあらば。この誓言の御罰を中り。来世は阿鼻に堕罪せられんものなり。 仍って。起請文かくの如し。 文治元年九月日 正尊』 |
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その文がとっても上手でしたので、若武者は「怪しいなァ」と思いつつも、パーティを開き、大好きな静ちゃんに舞を舞わせてもてなしまして、帰してしまいました。 |
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それでもやっぱり怪しいと思う弁慶君は、召使いの女の子に、様子を見に行かせました。 |
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(義)(平)様子を見に行かせたのは弁慶ではなく、静御前である。 | ||
お坊様達は、若武者を攻めようとしていたので、若武者達は迎え討つことにしました。 |
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お坊様達はやっぱり攻めてきましたが、若武者達にみんな討たれたり、生け捕りにされてしまいました。 |
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(文責 めぐ) |