使用する面 |
前シテ:若女 後シテ:顰(しかみ) わたくし、紅葉からひとこと! 顰・・・しかみ・・・しかむ・・・しかめっつら・・・といいますね。 まさにしかめっ面なのです。獅噛・・・とも書いたとか。おぉ、こわ。 眉間にしわを寄せて、上下の歯で今にもなにやら噛み砕こうという勢い。まさしく鬼畜を表現する面といえる・・・って、紅葉は女やないの〜〜? ガァァン。そういえば、上臈に変じているだけで、誰も女の鬼とは言うてへん。エェ〜〜。男が女に化けても良いんや。鬼の性別って・・・。分からん。 しかも、顰やったら、いっつもいっつも退治されてしまうやんかぁ。どういうこと!!退治されちゃったシテは、退治したほうのワキが退場しないことには幕の中にも帰れないのよ。もちろんトメ拍子もワキ。ちょっと、どっちが主役よっ! わたしは紅葉で、もちろん美貌のかんばせを持つ女やけれどぉ、でも、鬼やし、般若じゃなくて顰やからぁぁぁ・・・分からんようになってしもた。 そういえば、紅葉が鬼の親分を連れに戻ったっていう説もあるらしいワ。 え、じゃ、紅葉は何処に行ってしもたん?? もう!いや!! |
小書 |
鬼揃 まさしく鬼が揃っています。ゾロゾロと出てくる人気の演出です。 前場の演出も変わり、シテのみが舞うのではなく、侍女たちも入れ替わり立ち代わり華やかに舞います。 そして通常後場は後シテのみが登場するところですが、ツレを引き連れて現れ、所狭しと暴れまわる姿は賑やかで見ものです。 顰の面が揃わないときには、後シテの面を般若でそろえることもあるらしい。 (文責:小梅) |