松虫塚について | |
松虫塚は「摂陽群談」にこうある。 「所云云、古ある二人伴て、此野を過。折節秋も半にて、月の清なるに松虫の声面白き方を慕ふ。一人は跡に残りて、草の筵にぞ臥ぬ。暫の間も帰来ざりければ、また一人も跡を尋ね、爰に来り見れば、草に伏て死ぬ。泣泣く土中に埋みて、松虫塚と号て、世伝之と云り」 塚の所在は謡本に「阿倍野村より五町ばかり西北の畑中にある柘榴塚の東南」と記している。周辺には「松虫」の地名が残っている。 天王寺駅から阪堺電車に乗って松虫駅で下車。南に下ると、松虫通に面して歩道にはみ出す姿で玉垣が取り巻いた「松虫塚」がある。 |
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(文責 ヒロ☆:写真 とりあ) |