![]() |
|
![]() |
|
「来しかたより 今の世までも 絶せぬ物は 恋といへる曲物 げに恋は曲物 曲物かな 身はさらさら さらさらさらさら 更に恋こそ寝られぬ」 〜昔から現在まで、絶えることなく行き続けているものは、恋という曲物である。本当に恋は曲物で、それに魅入られてしまったこの身は更に恋に身を焦がされて寝られるものではない〜 誘われて仲良く楽しく小歌を歌い興じていたのに、花月は最後に男を突き放してしまいます。何故に? さて、この部分"恋の小歌"と少子、男色の恋仲を演じて見せる部分なのです。 だから、ここは親密なその仲を他の者に見られてしまった故か、人目も憚らずにいちゃいちゃ(?)する相手に思わず、の態度か……とりあえず、恥ずかしかったようです。 ちなみに、喝食とは、禅家で大衆読経の後、大衆に食事を大声で知らせる役割の僧で、後に稚児といわれる有髪の少年が勤めるようになり、芸能の徒となり、堕落していったと言われています。 |
|
![]() |
|
さて、突き放されてしまった男が、花を散らす鶯に気が付きます。この狼藉者を射落とすべく腕前を披露しようとしますが、ここはお寺の境内でもあり、殺生戒を破るわけにはゆかぬと思い直します。 そして、清水寺の縁起を舞ってみせ、羯鼓の芸を見せるのです。 |
|
(文責:小梅) |