今月の特集曲

あらすじ
二番目物
季節:7月
作者:金春禅鳳
シテ:平敦盛の霊
ワキ:随行の男
子方:平敦盛の遺児

一の谷で戦死した平敦盛の遺児は、法然上人に拾われ養育され、はや10歳に成長していました。
亡き父との再会を願って賀茂明神に参籠し、霊夢に従って、生田の森に赴きます。
そこに敦盛が在りし日の姿で現れ、二人は涙の対面をするのですが、再会の喜びもつかの間、父は子の前で修羅の苦しみを見せ、後世を託して消えて行ったのでした。

この曲は金春禅鳳の他の作品(一角仙人など)と同様に、子方が活躍します。
学生時代、クセの部分の仕舞を同回生がお稽古していましたが、「敦盛クセ」のシテ謡(しかるに平家)と「生田敦盛クセ」のシテ謡(しかるに平家の)がよく似ていたので、どっちがどっちかわからなくなっていたことを思い出しました。(笑)


小書き
替之型(観世)
通常は“中之舞”のところが“カケリ”となります。

小書きではありませんが、“中之舞”の部分を金春流では “男舞”に、金剛流では“カケリ”に替えることがあるそうです。

(文責:とりあ)

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