今月の特集曲

 「羽衣」の内容
清潔、華麗なる三面記事
〜天人さんの「三保松原の休日」 in謡曲「羽衣」


 春暁、来日中の天人さんが、大切な羽衣を紛失してしまう事件があった。間もなく、地元駿河国三保松原(現静岡県安部郡三保浦)在住の漁夫白龍さんが発見し、大事に至らなかった。

 羽衣の返還に関し、天人さんと同漁夫さんとの間で若干の押し問答があったようであるが、無事天人さんの元に返還された。
 天人さんは、天界での生活を語り、また富士山・春の海・松原の美しさを讃え、舞楽を舞いつつ、喜んで天高く離日した。

 同漁夫さんは、「羽衣を家宝にするつもりでいたが、天人さんの憔悴した様子が可哀相になり、有名な天人の舞楽を見せてもらうことを条件に天人さんに返しました。」と話していた。

 天人さんは、「羽衣を再び手にできましたことは大変喜ばしく、漁夫さんには深く感謝しております。人間界は疑わしきものと思っておりましたが、天界と同じく偽りなきことを知りました。」とコメントを寄せている。

(文責:めぐ)

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