今月の特集曲

装束


『岩波講座 能・狂言』
別巻 能楽図説 より
梨打烏帽子
烏帽子の先端は左右いずれかに倒します。倒し方は勝ち負けで区別するのではなく、源氏が左折り、平家は右折りという決まりがあります。
「箙」のシテ、は源氏方なので、左折りですね。

袷法被(肩脱ぎ)
甲冑姿を表しています。


「箙」は「勝修羅」の曲なので、松、旭日、霰文の文様が金箔地に描かれています。




ちなみに…
東京国立博物館で2008/2/19〜2008/4/6の間、「能「箙」の面・装束」という展示が行われるそうです。
実物を見たい方は、足を運んでみてはいかがでしょうか。


使用する面
「箙」では、「平太(へいだ)」といわれる面を使います。
鎌倉時代の武将荏柄の平太の面影を写したものとも伝えられ、修羅物の中でも、壮烈な戦いの光景を描く「田村」「屋島」「兼平」「箙」など、勇壮な武者を主人公とする曲に用います。


「箙」とは
合戦の時に矢を入れておく入れ物のこと。
方立という箱の部分に、筬の隙間を通して矢をさし、矢の上部はむきだしになっています。腰につけて使用します。


左の絵はこちらのサイトのものを参考にさせていただきました。


(文責 とりあ)

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