「葵上」の内容
愛の修羅場三面記事
〜女と男と女の事件簿 in謡曲「葵上」版〜


 葵上(光源氏妻、左大臣家娘)が物怪の害により、現在に至るまで加療を要している事件につき、物怪の正体が判明した。

 葵上に対しては諸々の加持祈祷が試みられてきたが、その効果は全く認められず、物怪の正体の解明が急がれていた。

 朱雀院の廷臣が梓弓による占いを照日巫女に実施させたところ、光源氏の元愛人六条御息所の生霊が出現し、同生霊は、光源氏との愛憎問題、葵上との確執等事件の背景をも含め、自白したとのことである。

 葵上の病状は回復せず、更に横川小聖と称される行者の祈祷が実施されると、貴女と化した六条御息所の生霊が出現し、同行者との闘争をくりひろげるも、同行者の法力により、最終的には調伏させられ、成仏した模様である。

【解説】
 六条御息所に対する殺人罪については、現在捜査中であるが、殺意の是非、自白中心の物的証拠の欠如、並びに同容疑者の精神状態により起訴される可能性は低いとの見解が示されている。


(文責:めぐ)

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